最近テレビでのセンセーショナルな報道をされる墓じまい。
そもそも「墓じまい」とは、今ある墓石を撤去し、墓所を更地にして管理者にお返しすることです。
納めてある遺骨は同じ霊園やお寺の中にある永代供養墓に移し替える、もしくは他所のお墓へ移動させることが必要となります。
そのため「お墓の引越し」とも言われます。

墓じまいに関して誤解されやすい部分をまとめてみます。

■遺骨の行き先
お墓じまいにおいて大切なことは遺骨をどこに納めるか。という点です。
お墓じまいしたら、遺骨もそのまま処分してくると思っていらっしゃる方も多いようですが、実際はそういうわけではありません。
墓石を撤去しただけでは墓じまいは終わりません。
遺骨の行き先をきめる必要があります。
同じ墓所内に永代供養墓があればそこに移すのが一番簡単な方法かもしれません。
永代供養墓がなければ、他所に別途購入する、ほかのお墓に移動させる、といったことが必要になります。

■墓地の転売
使わない墓所を売りたいといったご相談をいただくことがあります。
墓所は不動産と違い、その土地を使用する権利を購入しているだけなので、土地を所有しているわけではありません。
そのためその土地を売ることはできないのです。
また墓所をお寺や霊園に返還した場合、ほとんどの場合で購入時の費用が返ってくることはありません。
第三者への譲渡は霊園の規約によるところが大きいため、許可されるかどうかは確認が必要です。
いずれにしても勝手に譲渡・転売することはできません。

その２へ続く。