川口元郷聖地(埼玉県)
鋳物工場で有名な人情味あふれる職人のまち川口に、庭園デザイナーの手がけるおしゃれな新規墓苑があると聞き、興味津々見学に出かけて参りました!
川口元郷聖地までは、川口駅、川口元郷駅どちらからもお越し頂けます。川口元郷駅からは徒歩で墓苑までお越し頂けますが、少し道が複雑。川口駅からの方が、バスの便が良く駅周辺の施設も充実しているので、おすすめです。
川口駅からバス利用の方は、こちらで降車して下さいね。
角に理容院のある通りを曲がって、まっすぐ進むと右手角に霊園が見えてきます。
一見すると墓苑といった雰囲気はないですが・・?郊外の霊園を見慣れた私たちはちょっと戸惑ってしまいましたが、
道を尋ねたときに「あっ元郷聖地ですね。それならこのまま真っ直ぐ行って・・」など、話しぶりから地元の方にも親しまれている様子が伺えて、ほっと一安心。
それでは中に入ってみましょう!
入るとすぐに、個別墓石使用永代供養墓「caro(カーロ)」が目に入ります。イタリア語で「親愛なる」という意味だそうです。
お骨は2体まで入ります。最後の方が納骨されてから一定年数まで供養されます。従来の永代供養墓の場合、墓石のデザイン、石碑の種類などが画一化されていることもよくあります。でもこちらのcaroはそれぞれ個性を出していて、デザインと色が豊富なのが特徴です。
ブルーパールと呼ばれる石材。光を反射してきらきら輝いています。個性的な色の石も、コンパクトなスペースだと使いやすいですね。
後方にある洋風の庭園にも、caroはとてもよく溶け込んでいます。霊園全体を高津 庭子さんという庭園デザイナーの方が手がけており、墓石と庭園部分を合わせて見たときのバランスが良く、ハイセンス!噂通りおしゃれな園内です。
「ここなら夕涼みがてら、お父さんの好きだったお酒を持って来たくなっちゃうわね。」と同行の調査員も感動。
そういう気持ちになるのも頷けます!
でも、最近の霊園はセキュリティ対策で、夕方には門が閉まっちゃうんじゃないですか?
杉本さんが取り出したのは、セコムカード。通常9時~17時ですが、それ以外の時間帯にお参りしたい場合は霊園でセコムカードを販売しています。
こちらのカードを・・・
入り口でかざしていつでも入ることができます。
お勤め帰りや、家事が済んだあとの時間など、思い立ったときにお参りができる、街中にある霊園ならではの良さですね。これが近所の人からの評判が良い理由かもしれません。
さらに奥に進むと、一般墓所の「ひだまりエリア」
まぶしい日差しと静けさが“ひっそりとたたずむ秘密の園”というコンセプトにマッチしています。まだ植栽は育ちきってはいませんが、約30種類にも及ぶ花や木が四季折々の表情を見せてくれるそうなので、お参りに来るのが楽しみになりますね。
参道も贅沢な広さのとり方をしてあり、住宅街でありながら開放感があります。
少し珍しいのが、カモミール、タイム、ローズマリーなどハーブ類が充実していること。他にもアカシア、オリーブ、シャクナゲなど、柔らかい雰囲気を持つ植栽も多く、全体を優しい印象にしています。お花の好きな方、ガーデニングが好きな方にはたまらない環境です。
杉本さん「こちらにお墓をお持ちのお客様は、お供えするお花にもこだわりがある方が多いですね」
それ以外には、こもれびエリアの奥に配置された永代供養墓「こもれびの碑」があります。
暖かみのある明かりと、引き締まった空気が故人様の供養にふさわしい空間になっています。
一転して、リラックスして過ごして頂ける休憩スペース。
シックなデザインのソファやテーブルに、サーモンピンクのタペストリーが鮮やかに映えます。
お部屋全体に統一感がありますね!
トイレは屋内と屋外の2ヶ所。墓苑の入り口すぐに広々としたお手洗いがあります。お年寄りでも、お子様連れの方、車椅子の方でも、難なくお使い頂ける優しい設計です。
ご案内頂いた、株式会社大塚の杉本さん(右)と阿部さん(左)
きりっとした出で立ちが頼もしい杉本さんは、お手洗いを拝見するときも「お客様にお見せする写真だから」と最後まで置物を直したりきめ細やかな一面も。さりげなく撮影ポイントを教えて下さった阿部さん。お二人とも、本当に丁寧にご案内して頂きました。
ふと駅の看板を見上げると、蒸気機関車をモチーフにしたようなデザイン。川口は鋳物産業で有名な街ということもあってその雰囲気が出ていますね。墓苑に向かっている途中にも、いくつか工場を目にしたり、機材の動く音が聞こえてきたりして今も街に根付いているのが感じられました。
川口駅西口には、LILIAという音楽ホールもあり、ピアノ発表会でもあったのでしょうか。小学生くらいのドレスアップしたお子様で賑わっていました。
郊外の広大な霊園とは趣きが異なり、住宅地の一角にひっそりとある川口元郷聖地。お参りだからという気構えや準備が必要なく、思い立ったときに足を運ぶことができます。
周りが住宅地で日常的な景色なだけに、入るといい意味で別空間のギャップを感じられた見学でした!