千早赤阪メモリアルパーク(大阪府)
木の葉が色づき始める10月初旬、
関西有数の大型公園墓地「千早赤阪メモリアルパーク」の見学をしてきました。
お察しの通り、足利尊氏と共に建武の新政の立役者として活躍した楠木正成公ゆかりの場所にある霊園です。
金剛生駒紀泉(こんごういこまきせん)国定公園の敷地内でもある豊かな自然環境が魅力の大型公園墓地、千早赤阪メモリアルパークをご紹介します。
所在地は【大阪府南河内郡千早赤阪村水分851番地】で、堺市から車でわずか30分の距離とは思えないほど自然豊かな場所です。
電話予約制になりますので、事前に霊園管理事務所0721(72)1160へ連絡をして下さいね。
また、近鉄長野線「富田林駅」の南出口バスターミナル3番のりばから出発する金剛バス「東水分(千早赤阪メモリアルパーク)行き」も利用できます。
平日ダイヤ(月~金)と土日祝日ダイヤがあり、共に1時間に1本のペースですが、お墓参りの方が多く利用する土日祝日の午前8時、9時は2本運行しています。
到着したら、帰りのバスの時間を控えておくと安心ですよ。
この日はあいにくの曇り空でしたが、霊園入口からは紅葉が迎え入れてくれました。
敷地内は大変広く、道路が整備されているので「お墓のすぐそばまで車で移動」が可能です。これは重要なポイントですね。
また、バス停には管理事務所直通のインターホンが設置されていて、徒歩に不安のある方は車で迎えに来てもらうことが可能です。
霊園入口から園内に入って間もなく、2階建ての管理休憩棟が姿を現しました。
明るく開放的な館内には常時スタッフの方がいらっしゃり、
供花や線香の購入、法事や会食の申込み、お墓に関する様々な相談などを受付してくれます。
休憩用の席も沢山用意されていて、お墓参りのあと、ほっと一息つくことが出来ますね。
奥の階段から2階に上がると、斎事室がありました。
僧侶ご同伴の回忌法要にも利用することが出来るそうです。
千早赤阪メモリアルパークを管理・運営するのは公益財団法人墓園普及会です。
公益財団法人として認められるには非常に厳しい条件をクリアして、行政庁からの認可を得なければなりません。
認可を得ているということは、公益性・永続性があると認められたということであり、霊園の管理体制は万全と言って良いでしょう。
管理休憩棟を出て道をのぼると見晴台の看板を発見。
ちょっと傾斜はありますが、頑張って階段をのぼった先には豊かな自然が広がっていました。手前は桜の木です。
園内は何と500本もの桜の木に囲まれているそうなので、春のお花見に期待が高まりますね。
あずま屋も建っているので、景色を眺めながらお弁当を広げるのも良いと思います。
こちらが霊園全体図です。
霊園内の区画は1区~19区まであり、今回は16区を中心に見学をさせてもらいました。
事前の調査によると、この16区は石碑の並び方に特色があり、訪れる人を驚かせているとのこと。
私たちが良く知る石碑の並び方は平行一直線ですよね?一体どんな並び方をしているというのでしょうか?
ワクワクと胸高鳴らせながら区画に足を踏み込みました。それではご覧ください♪
これはどんな並びだと思われますか?
16区・樹木墓地は「石碑が放射線状に並ぶ」新しい発想の区画です。
中央にある放射線状の区画と、その周囲の自由区で構成されているそうです。
彫刻作品が並んだ庭園のような佇まいは、これまでの霊園の常識を覆すような新鮮さが感じられました☆
従来の樹木墓地は墓石のかわりに樹木をシンボルとし、1本の樹木を植えた区画に複数の遺骨を埋葬する形式のものが多く見られます。
一方こちらの樹木墓地はシンボルツリーの周囲に家族専用の区画を配置し、洋型墓石を建立して個別に供養をすることが出来るので安心です。中央に植えられたシンボルツリーは花言葉が
「永続性」というハナミズキ。大切なお墓を永く見守ってくれますようにという想いが込められているそうです。
気になる墓地使用料は、
1墓所あたり、前列が520,000円、角地が500,000円、普通地が480,000円。
自由区が750,000円。年間管理料はいずれも12,000円です。
放射線状の区画は隣の石碑との空間が保たれたゆとりある造りです。
これだけゆとりがあれば、プライベートな空間が保たれて、石碑のお手入れも楽に出来そうです。
自由区は16区内の周囲に点在し、とても広々。それぞれのシンボルツリーを中心に円を描くように石碑が建ちます。
こだわりのデザイン墓石を建てたいという方にはぜひ自由区をお勧めしたいです。
石碑の並び方はこのような感じです。
例えばモンドリアンのアートを思わせるようなシャープなデザインのお墓や、
丸いフォルムが可愛らしいお墓など、きっと理想のお墓が建てられますよ。
千早赤阪メモリアルパークは宗旨宗派不問で、どなたでも検討ができます。
思い入れのある大切な墓石の持ち込みも可能なので、郷里のお墓が遠くてなかなかお墓参りが出来なかったという方にも選ばれているそうです。
お墓をみる方がいなくなったあとは霊園が責任もって永代供養塔にお移しし(改葬)、供養をしてくれます。お墓は建てたい、でも継承する人がいなくなるかも…という心配もこれで解消です。
春と秋の年2回、合同供養祭が行われるのもありがたいですね。
16区のほかにも伝統的な和型の石碑が立ち並ぶ区画や、芝生墓地の区画など、魅力的な区画が沢山ありますので、ぜひ現地を訪れて比較してみて下さい。
もうひとつ、珍しいデザインのお墓をみつけました。
「メモリアルブックプレート」と呼ぶそうです。
その名の通り、本を広げてそっと置いたかのようなデザインですね。
こちらは2名まで納骨が可能で、20年経過後は永代供養塔に合祀されるとのことです。
帰りがけに園内に新設されたばかりのトイレに立ち寄りました。
窓にはめられた色つきガラスが粋ですよね。
今回は女子トイレの一部をこっそりお見せします。
さくらを連想させるような淡いピンクのタイル張りです。
ドライフラワーのアレンジメントまであり、スタッフの皆さんの心遣いが感じられました。
側面もこんなにこだわった造りでしたよ。
お墓参りに来る方に心安らいでほしい、そんな気持ちが伝わってきます。
今回の霊園見学はメモリアルアートの大野屋のKさんにご一緒して頂きました。
実はメモリアルアートの大野屋は千早赤阪メモリアルパークの入口すぐ近くに営業所を構えています。
木の温もりが感じられるログハウス調の建物がとても印象的。
お墓づくりのことなら何でも気軽に相談に乗ってもらえますよ。
~見学後記~
「千早赤阪メモリアルパーク」のある千早赤阪村は大阪府内唯一の村と聞いて、
秘境の様なところを想像しましたが実際は堺市から約30分、富田林市・河内長野市からは約20分と近くて便利。
それでいて豊かな大自然に囲まれた素敵な場所でした。
当日は曇り空でしたが、天気の良い日は緑が輝いて本当に美しい場所です。
園内の区画はいずれも綺麗に整備されていて、いつも気持ちよくお墓参りができます。
手作りの区画案内板など隅々に霊園スタッフの心遣いが感じられ、よい霊園だなぁとしみじみ感じました。
お墓参りのあとは金剛山周辺の散策や楠木正成ゆかりの神社・史跡を訪れてみるのもよいと思います。
気になった方はぜひ現地に足を運んでみて下さいね。