霊園・仏事の知っ得コラム

長江曜子連載

古くて新しいお墓まいり代行サービス

2011年08月01日

 7月は、新盆(東京を中心とした)です。伝統的には、8月の旧盆が全国で展開されます。今では、スーパーでも盆かざりの品物が食品売場の入口付近の、一番目に付く場所に飾られ売られています。キュウリの馬、ナスの牛も、なんとプラスチック製で出来ています。何でも、外注なんですね。子供の頃、祖母と一緒に手作りした、夏休みの想い出がよみがえって来ました。本当に、便利な世の中になりました。
 さて、今インターネット上で、お墓まいり代行サービスが、新しい時代のサービスとして注目されています。高齢化で、遠方にあるお墓まいりだけでなく、近所(1~2時間)であっても、暑いさかりの草取りと墓参は、重労働になって来ているのでしょう。でも、このサービスは、決して新しいサービスではありません。
 東京23区内の区部霊園(青山・谷中・染井・雑司ヶ谷)の中や付近には、茶亭があり、祭祀サポート業(花線香販売、僧侶手配、上花、清掃他)を行っています。また、郊外型公園墓地の石材店は、建墓、埋葬、戒名彫刻等の仕事の他に、祭祀サポート業(法事の手配さえも行う。管理メンテナンスなど)として、石材と茶亭機能を合せ持っているのです。大正12年開園の多磨霊園、昭和10年の八柱霊園、昭和23年の小平霊園、昭和46年の八王子霊園は、皆同じ祭祀サポートを、90年近く前から、きめ細かくやっているのです。
 上花は、古くから行われているサービスです。石屋さんが、墓参代行し、清掃までしてくれています。(内容によって料金は様々。組合で決まっています。)民間霊園でも、指定石材店が、きちんと受持っています。
 古くて、新しいお墓まいり代行サービス。今では、おまいりした後の写真をネットで送付することまでが可能です。忙しかったり、高齢でお墓まいりに行けない時に、利用してみてはいかがですか。

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長江 曜子(日本初のお墓プランナー)

死にまつわるデス・ケアサービスの葬送アドバイザー
聖徳大学教授博士(学術)
世界45カ国を旅し、お墓の比較研究をし、アメリカのお墓大学を卒業。墓石・霊園行政研究、文化人類学的視点で比較研究すると共に、個人のお墓から霊園設計・納骨堂設計等ライフプランニングのアドバザー(コーディネーター)を務める。
 また、大学においては、生涯教育(SOA)人気シリーズ「食の松戸物語」のコーディネーターを務めるとともに、寮の食事改善策を地域食材導入の試みをしている。

長江 曜子