忌み言葉のお話
お葬式では、不幸が重なるということを連想させるので
「重ね重ね、たびたび、ますます、再三、重々、再び」などの重なる言葉は避けることがマナーといわれます。
また、宗教的な意味合いで神道やキリスト教のお葬式では、「ご冥福、成仏、往生」などの仏教の言葉は使いません。
結婚式でも、「割れる、絶える」などの言葉は避けることがマナーといわれます。
例えば「笑顔の絶えない家庭」は「笑顔の溢れる家庭」と言い換えます。
こうした忌み言葉はどれも相手の気持ちを気遣ってのことですが、時代とともに変化もあるようです。
調べてみると忌み言葉はたくさんありすぎて余り気にしすぎてもいけませんが、相手への気遣いは大切なので基本的なところは必要ですね。
他に日常的な言葉でも、縁起が悪いなどの理由で言い換えることがあります。
例えば、すり鉢は「あたり鉢」、果物のナシの実は「アリの実」など。
植物の「葦」は、ヨシともアシとも読みますが、アシ(悪し)は縁起が悪いのでヨシ(良し)と呼ぶようになったともいわれています。
最近は少し薄れている気もしますが、こうした忌み言葉が多いのも、相手を気遣い、また言葉を言霊として大切にする日本人ならではと思います。