お供えものの選び方
葬儀に行けないのでお供えを贈りたい、亡くなったことを知ったのでお供えを贈りたいが、どんなものがいいでしょうかというご質問を多くいただきます。
仏教には「五供(ごくう)」という言葉があります。
この五供が供物の考え方の基本になっています。
5つのお供え物とは、香(線香)・花・灯明(ろうそくなどの明かり)・水・飲食のことです。
そのため御供えの定番といえば、お線香、お花でしょうか。
お線香はいっぱいもらうだろうし、ほかに何がいいだろうか...と、ご遺族のことを考えて贈るものを悩まれる場合は以下を参考にしてみてください。
①、「消え物」を選ぶ
仏事でお送りするものは「悲しみが消えますように」という意味を込めて「消え物」(消費してなくなるもの)が良いとされています。
②常温で日持ちする物を選ぶ
お供え物を多くの人から受け取る遺族にとっては、日持ちがするものはありがたい品物です。
賞味期限などが短いものだと、食べきれないこともあります。
そのため、期限などを気にせず消費できるものがよろしいです。
③分けやすいもの
葬儀後や法事後、頂いたお供えを参列者で分けて、お下がりとしていただくことがあります。
その場合に、お菓子などは小分けにされていると分け合いやすく、衛生的にも良いとされています。
また、
①使っても消えないもの
②生菓子など、要冷蔵のもの
③肉や魚など、殺生につながるもの
は避けたほうがよろしいです。
それらの理由から、焼き菓子、おせんべい、饅頭などのお菓子類、お茶や珈琲などの飲み物の詰め合わせ、などが多く選ばれているようです。
家族を亡くした友人のためにCDや絵本などを贈りたいのですが香典と合わせて送ってもいいでしょうか、と質問されることがあります。
お供えものとしてお贈りするのは避けたほうがいいでしょう。
どうしても贈りたい場合はお供えではなく、別の機会にご友人へのプレゼントとして贈られるのがよろしいと思います。
普段何気なく選んでいるお供えにも、理由があることを理解したうえで、ご遺族に喜んでいただけるものをお送りしたいですね。