お墓に彫刻する漢字は自由?
師走になると発表される毎年恒例の「今年の漢字」。2021年は『金』に決まりましたね。
オリンピックの開催で多くの金メダルを獲得したことはもちろん。大谷翔平選手の二刀流の大活躍にMPV受賞、ゴルフ界では松山英樹選手の日本人として初のマスターズ制覇。将棋界で藤井聡太さんの最年少四冠達成など、各界で多くの金字塔が打ち立てられた1年を象徴する一文字だったのではないでしょうか。
「今年の漢字」は1年を振り返り漢字一字に込められた奥深い意義を再認識する機会として始まったもの。漢字の種類は10万字、いやそれ以上あるとも言われていますから、私たちが意味を知らない、または見たこともない漢字が世の中には多くあると考えると非常に興味深いですよね。
今日はそんな漢字の中でもお墓に彫刻してある漢字についてご紹介したいと思います。
一般的なお墓では墓石に「○○家之墓」「○○家先祖代々之墓」と家名が彫ってあることが多いと思いますが、最近では家名を入れず「心」や「絆」、「感謝」などの漢字を彫刻する人が増えています。故人が好きだった漢字を彫刻することでお墓により深い想い入れが持てる他、途中で家名が変わったり、両家墓にしたりする際に家名を掘りなおす必要がないのもメリットの一つです。
ただ気を付けなくてはいけないのは、お寺のお墓です。公営墓地や民間の墓地でしたら、彫刻する漢字はある程度自由ですが、お寺の場合、好きな漢字を彫刻してよいというお寺もあれば、その宗派の決まり、念仏を刻まなくてはいけないお寺もあります。
※宗派別、墓石に彫刻する念仏や文言は以下のとおり
■浄土宗、浄土真宗:南無阿弥陀仏・倶会一処(くえいっしょ)
■日蓮宗:南無妙法蓮華経
■天台宗:南無阿弥陀仏
■真言宗:南無大師遍照金剛
■臨済宗、曹洞宗:南無釈迦牟尼佛
もちろん、お寺だけではなく民間の霊園でも決まりがある場合がありますので、墓石に彫刻したい漢字があるのであれば、お墓を購入する前にお寺や霊園に彫刻可能かきちんと確認することをお勧めいたします。