コロナ禍のお盆
この記事は2022/06/20に更新しています
6月も中旬になると、お盆のご相談やご質問を多くいただきます。
ただお盆の過ごし方については、慣習など地域差もあるので一概には言えません。
菩提寺がある方とない方でも違います。
一般に菩提寺様がある方は、お寺様がご自宅に来られて盆棚の前で棚経をあげて下さったり、またご本堂では施餓鬼法要も行われます。
ただコロナウイルスの感染防止の為、施餓鬼法要も(お檀家さんがご本堂に集まらない)不参拝法要とされるお寺も多いようですね。
またお付き合いのあるお寺がない方でも、お盆にはお墓参りをしたり自宅に盆棚を飾って過ごされる方が多いようです。
昨今は住宅事情で、昔のように本格的な盆棚を作ることは中々できませんが、それでも小さな机に「まこものゴザ」を敷き、キュウリとナスで作った馬と牛を置いて、故人の好きだったお菓子などをお供えするだけでも、お盆のご供養は出来ると思います。
一年で一度だけの、故人やご先祖が自宅に帰ってきてくれるという嬉しい行事ですので・・・。
それから、今年「新盆(初盆)」を迎える家では白い提灯(白紋天)を入口の軒先に下げます。初めてお盆に帰ってくる故人が道を迷わないようにと、目印として用意するものです。
また白紋天は新盆の時にだけ用意するものなので、その年のお盆が終わったらお焚き上げ致します。
コロナウイルスの為に故郷へ帰省できない人も多いのではないでしょうか。
少し寂しいお盆になるかも知れませんが、それでも其々のご事情にあわせてご準備をして静かにご供養をし、近しい人とゆっくりと過ごされてはいかがでしょうか・・・。
そうしたお盆もまた、大切な思い出の一つになるのではと思います。