3月20日は春分の日。春のお彼岸ですね。
この記事は2022/03/17に更新しています
早いもので今年も春のお彼岸の季節となりました。
この時季になると、「お彼岸だけど何をしたらいいですか」「お彼岸とはどんな行事ですか」といったご相談をいただきます。
「彼岸」とは仏教の教えで、迷いや苦悩のない境地・理想が達成された世界のこと。
彼岸の反対は「此岸(しがん)」で、煩悩(ぼんのう)に振り回され悩み苦しむ世界(心)のことをいいます。この「此岸」が私達の住む世界ですね。
春と秋のお彼岸の時、ご先祖さまが彼岸へ渡れ、極楽往生できることを祈って、お寺にお参りし、お墓参りをします。
仏教が伝わった国々の中でも、日本だけがこうして春と秋のお彼岸にお墓まいりをして先祖供養を行っています。
ご先祖を供養して、はじめて私たちも救われるという考えなのだと思います。
また春分の日と秋分の日に行われるようになったのは、春には田植えをし、豊作を願い、秋にはその実りに感謝をして自然や田の神様やご先祖様に祈りを捧げてきた。そうした昔からの習慣が仏教の教えと一緒になり伝わったとも云われています。
お彼岸では、お寺にお檀家さんが集まり皆さんで先祖供養を行う「彼岸会」が開かれます。
普段はお寺に行くことが少ない方も、こうした機会にぜひ参列してみてください。
またお付き合いのあるお寺がない方々も、普段より少し多めのお供えを用意して家族親族でお墓参りをします。
お彼岸は、他の行事に比べて特別な儀式や決まりがある訳でもないのに、大昔から現代に至るまでずっと続いている「感謝と祈りの大切な行事」です。
私はお彼岸とは「ご先祖様がいつもより身近に感じられる」そんなひとときに思えるのです。