新年、「供養」について思うこと・・・
鏡開きも済み、もう来週は大寒ですね。
ますます寒さも厳しくなるようです。お体には十分気をつけてお過ごし下さい。
さて、今年も正月飾りをし、年神様を迎えることができましたが・・・
思えば古代では、山や海へ帰られた「ご先祖様」は「年神様」となりました。
干ばつや嵐をもたらす自然の神々を怖れ敬いながら・・・困った時に救いを求めたのは「ご先祖様」でした。
「ご先祖様」はいつも私達を見守り、護っていてくれたのです。
そして、大切な家族は亡くなるといつか皆「ご先祖様」となり、私達子孫を守ってくれました。
その後、神道や仏教が広まっても、そうした先祖信仰は消える事はありませんでした。
・・・ご先祖様となった大切な人達と少しでも近くにいたい、会いたいという思いからも、私達は様々な形でずっと「供養」をしてきたのだと思います。
そのため私達は「ご先祖様」を、新年には「年神様」として神道の形式でお迎えし、夏にはお盆に「仏様」として仏教の形式でお迎えする様になったのではないでしょうか。
こうして日本人は、二つの異なる宗教を受け入れ上手に使い分けて、何よりも大切な「ご先祖様」への感謝と供養を続けてきたのだと思われます。
現代でも、普段は神道にも仏教にも余り関わらない方も、お正月とお盆にはそれぞれ「年神様」や「仏様」をお迎えします。
そして多くの人は、家族親族でお墓参りをして「ご先祖様」に感謝し供養を致します。
異なる宗教も自然に受け入れながら、数千年の間変わらずに「先祖供養」を続けてきたこうした日本人の文化を、私は誇らしい事と思うのです。