霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

ご存じですか?ハロウィンの由来とお盆

2017年10月14日

10月に入り、街のあちこちでカボチャやお化けの飾りが目立つようになりました。最近日本でもすっかり定着した感のあるハロウィンですが、意外にもお盆と似ている行事だというのはご存じですか?

ハロウィンの由来
ハロウィンは実はキリスト教の祭りではなく、古代ケルト人の収穫祭が起源といわれています。10月31日はケルト人の1年の終わり(夏の終わり・冬の始まり)の日で、この世と霊界との間にある目に見えない「門」が開き、死者の霊が家族のもとに帰ってくると信じられていました。その時に一緒にやってくる悪い精霊や魔物から身を守るために、仮面をかぶり魔除けの焚火を焚いたのがハロウィンの始まりです。
お化けや魔物の仮装をするのは、魔物に仲間だと思わせて魂をとられないようにするため、魔物を怖がらせて追い払うため・・などといわれています。
カボチャをくり抜いて目鼻口をつけ、中にロウソクを灯した「ジャック・オ・ランタン」も、死者の霊を導き、悪い霊を祓うという意味があるそうです。

お盆の行事
日本では、7月1日に「地獄の釜の蓋が開く」といわれ、あの世からご先祖様が帰ってくるとされています。ご先祖様に供物をお供えしてもてなしたり、迎え火・送り火を焚いたり、盆踊りを踊ったりしますよね。またお盆には、ご先祖様だけではなく、無縁仏や餓鬼道で苦しむ亡者もこの世に帰ってくるとされています。

ハロウィンとお盆の違い
死者の霊が帰ってくる、ランタンや迎え火を焚く・・など似ているところもあるハロウィンとお盆。
ちなみに、仮装や焚火で悪霊を追い払うハロウィンと異なり、日本のお盆では帰ってきたすべての死者を供養します。
ご先祖様はもちろん、無縁仏や供養されない精霊たちに食事をお供えして供養することを「施餓鬼(せがき)」といい、お寺で施餓鬼法要が行われたり、自宅に施餓鬼棚を用意してお供えをしたりします。

現在では、海外でもハロウィンの本来の意味は失われつつあり、子供達がお菓子をもらって回ったり、仮装を楽しむイベントになってきているそう。
日本でも、仮装パレードなど様々なハロウィンのイベントが行われていますが、本来の意味を知っているとより楽しめそうですね。

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正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

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