神棚封じと仏壇封じ
この記事は2021/11/25に更新しています
先日、お客様から
『葬儀の時は、神棚に白い紙を下げて隠さないといけない。また仏壇も閉じておくように。』と親戚から言われました。どういう意味があるのでしょうか?
というご質問をいただきました。
神道では死は「けがれ」としており、家族の死により「けがれ」が神棚に入り込まないように、50日祭(忌中、仏教の四十九日にあたる日)を終えるまで神棚を半紙などで封印するのがしきたりです。
同様に仏壇の扉を四十九日まで閉める風習もありますが、実は仏教では神道とは違い人の死を「けがれ」とはしておらず、人の死を忌み嫌うことはありません。
仏壇も閉じておく理由も一つとして考えられるのは、以前は自宅で葬儀をする事がほとんどだったので、葬儀のための片づけや幕を張るときに仏壇内にホコリが入ったり扉が邪魔になる為、一時的に扉を閉め葬儀が終わると開けることがありました。
それがいつの間にか、四十九日まで仏壇の扉を閉めなくてはいけないというように伝えられたのかも知れません。
他にも日本では神道と仏教が長く混在してきたので、様々な行事や習慣が似てしまうこともあり、そうした事も理由として考えられます。
但し、こうした慣習は地域によっても異なりますので、ご親族やお寺や神社に確認することも必要だと思います。
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