霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

お盆の基礎知識≪その2≫

2017年06月17日

この記事は2022/06/13に更新しています

今回はお盆の基礎知識≪その2≫として、お盆の行事と用意するものについてご紹介します。

◆お盆の行事
お盆には故人の霊が帰ってくるといわれ、お寺で法要が行われるほか、家庭ではお供えや提灯を飾ってお迎えします。

①    お寺での法要・棚経
お寺では「盂蘭盆会」の合同法要や、檀家の家をまわってお経をあげていただく「棚経(たなぎょう)」が行われます。
新盆の場合には、自宅にお寺様をお呼びして法要をお願いし、親戚や知人も招いて供養をすることも多いです。

②    迎え火・送り火
13日の夕方に迎え火を焚いて祖先の霊をお迎えします。ほうろくという素焼きのお皿の上で、おがらを焚きます。
15日の夜か16日には送り火を焚いて祖先を送り出します。精霊流しや灯籠流しをする地域もあります。

③    お墓参り
普段のお墓参りと同じように、お墓の掃除をして手を合わせます。
お墓で迎え火を焚くなどの行事を行う地域や、灯籠や塔婆を立てるところもあるようです。


◆お盆に用意するもの
お盆を迎えるにあたって、準備しておかなくてはならないものがあります。
お盆の準備は、7月盆・8月盆それぞれの前の月の下旬ごろから始めることが多いようです。

①    提灯(ちょうちん)
20170617a.jpg新盆を迎える家では白い新盆提灯(白紋天とも)を用意します。祖霊が迷わないよう目印として軒先や縁側、仏壇の前に吊るします。
絵柄のついた一般の盆提灯は親戚や知人が贈ることが多いですが、ご家族で用意される場合もあります。盆提灯は盆棚の両脇に対で並べるのが一般的です。

②    盆棚
20170617b.jpgご先祖をお迎えする祭壇を用意します。まこもなどの敷物を敷き、仏壇から位牌を移し、季節の野菜や果物、花、団子、提灯に見立てたほおずき、故人の好物などをお供えします。
ご先祖様の乗り物として、ナスやキュウリに4本足をつけた牛馬(精霊馬)を用意することも多いです。行きはキュウリの馬に乗って一刻も早く家に帰ってきて、帰りはナスの牛に乗っておみやげをたくさん持ってゆっくり帰っていく、といわれています。
盆棚を設けるのが難しい場合は、仏壇に盆飾りをするか、 仏壇の前や横に経机や小さなテーブルを置き、白布を掛けて盆飾りをしてもいいでしょう。

③    ほうろく・おがら
20170617c.jpg迎え火や送り火を焚くのに使う素焼きのお皿と、火をつけるおがらや藁などを用意します。
ほうろくは使用後きれいにしまっておけば毎年使えます。仏壇店のほか、スーパーマーケットやホームセンターでも売っていることが多いです。

仏具やお盆用品は、お近くの仏壇店で手に入れることができます。
次回はお盆についてよくあるご相談を紹介したいと思います。

お盆の基礎知識はこちらでご紹介しています。
お盆の基礎知識≪その1≫
お盆の基礎知識≪その3≫

もしもドットネット コラムスタッフPROFILE

正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

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