想いを包む"のし""水引"
先週の母の日には、感謝の想いがいっぱい詰まった贈り物に、日頃の苦労も癒されたのではないでしょうか。
ちなみに、私は定番のカーネーションでなく、アジサイの鉢植えをプレゼントしてもらいました(*^_^*)
さて、冠婚葬祭や日々のお付き合いで、お金や品物を贈るときに欠かせないのが「のし」「水引」。
たんなる飾りではなく、贈る側の想いが込められています。
【のし】
祝儀袋の右上についている飾りが「のし」です。昔の人は贈り物をするさいに、食べると長寿をもたらすとされていた「鮑(あわび)」も添えて贈りました。
その鮑を引き延ばして干したものが「熨斗鮑(のしあわび)」です。
「寿命や喜びごとが長く続いていくように」と贈る側の気持ちを込めていたのです。
現在は、熨斗鮑を模して紙で作った飾りや印刷されたものもよく見かけます。
「のし」はお祝い全般に使いますが、精進を求める弔事では「のし」を付けないのが一般的です。
また、慶事の場合でも贈るものが、魚介類や肉、果物などの生鮮品を贈る場合「のし」はつけません。
【水引】
水引は、和紙をこより(細くねじってひも状にしたもの)にして水糊を引いて乾かしたものであることから「水引」と呼ばれるようになったといわれています。
水引はお金や贈り物の包みをしっかり結びとめる役割とともに、封緘(ふうかん)の意味もあります。
水引を結ぶことで「あなただけへの贈り物です。」という気持ちも込められています。
結び方は大きく分けて「蝶結び」(花結び)と「結び切」の2種類があります。
『蝶結び』(花結び)
結び目が簡単にほどけるので、何度繰り返してもよいお祝いごとに使います。
結婚以外のお祝い事のほか、お礼や挨拶に使います。
『結び切』
固結びで、一度結んだらほどけないことから、結婚や葬儀、災害や病気のお見舞いなど「二度あってほしくない」ことに使います。
文具店や量販店などではさまざまな種類の祝儀袋、不祝儀が市販されていて、どれを買っていいか迷いますが、正しいものを選ぶ知識をもっておきたいですね。