家紋の「女紋」をご存知ですか?
この記事は2022/02/15に更新しています
先日、女性のご相談者から家紋についてのご質問がありました。
Q.「結婚する娘に持たせる着物に、家紋を入れます。
私の母の着物に入っている家紋が気に入っているので、これを入れてもいいですか?」
A.家紋といえば、墓石に彫刻することも多く、家の象徴として大切に考えている人も多いです。
紋付の黒留袖や色留袖などの着物にも家紋をいれますね。
一般的にはそれぞれの家に伝わる家紋(父方の紋)を夫婦・家族全員がつけますが、地域によっては、ご相談者のように母系で紋を受け継ぐこともあるようです。
◆女紋とは?
関西地方では、結婚するときには着物に生家の母の紋をいれ、また娘にもその紋を伝えていく、母系で受け継がれる「女紋」と呼ばれる慣習があるようです。
一方関東地方では、結婚するときには実家の父方の紋を入れた着物をもっていき、結婚後に作った着物には、嫁ぎ先の家紋を入れることが多いです。
このように女性の着物につける紋はさまざまで、まれにお墓を建てるときに家紋を女性の着物で調べてしまったために、間違ってしまうケースもあります。
お墓に家紋を彫刻する際には、十分に注意しておきましょう。